タービン建屋の地下で、ケーブル敷設作業に入っていた関電工社員が3人被爆した。
この報道から、原子力安全・保安院、東京電力及び原発関係学者が隠蔽してきた嘘が明らかになった。

沸騰水型原発では、原子炉から出た沸騰水が、タービン建屋のタービンを回し発電をする。
だから、タービン建屋は原子炉から直接つながっている1次系の施設である。原子炉格納建屋とタービン建屋の両方を含めて一番危険な本体部分である。

*沸騰水型原子炉の模式図はウイキペディアの項を参照(但し、原子炉から出ている水は赤い色が正しい)
リンク

一方、加圧水型原発の場合は、原子炉建屋内に熱交換機があり、この熱交換器で原子炉から出た高温の水(1次系)から、タービンへ送る水(2次系)を高温にしている。タービンへ向かう水は、原子炉内の水系とは隔離している。だから、タービン建屋は、本体部分ではない。
にほんブログ村 政治ブログ 世直し・社会変革へ
*加圧水型原子炉の模式図はウイキペディアの項を参照(こちらは、1次系の水は赤い色で表示されている)

リンク

この関係は、原子力安全・保安院、東京電力、原発関係の学者は重々知っている。

しかし、今までの事故解説では、タービン建屋のことは一切触れられていない。
解説される模式図は、原子炉格納建屋の図であり、そこからつながるもう一つの本体であるタービン建屋は登場しなかった。その事にふれた原発関係学者もメディアには登場していない。

そして、25日段階ではじめて、タービン建屋を含めて模式図が扱われた。

実は、6日前(19日?)には、タービン建屋地下にたまった水が、高濃度の放射線物質で汚染されていることを既に確認している。

地下にたまった水は、原子炉から直接つながっている配管からの漏水の可能性が高く、当然ながら汚染計測していたのである。

しかし、この汚染事実を隠し、あたかも、電源復旧が着々と進み、安定に向けた作業に取り組んでいるような解説と報道がなされたのである。

現在は、高濃度汚染を棚上げしても、最小限の機能回復を行い、原子炉容器と保存プールの冷却が最優先するならば、その作業は高濃度汚染区域での作業となり、万全の防御装備をした上での作業となる。

しかし、関電工の職員の被爆状況をみると、長靴さえ履いてないという無警戒ぶりである。

現場では早い段階で、タービン建屋の汚染計測を行い、高濃度汚染の報告が、保安院及び東京電力対策本部に伝わっていた。しかし、汚染区域がタービン建屋にまで拡大していることを公表すると、より深刻な状況に見えるので、その報告を内部のみに留めた。当然ながら、限られた者にしか知らされていなかった。

その結果、警戒指示が行なわれず、汚染防御の装備なしにケーブル作業に入ってしまったのである。

(保安院前線及び東京電力の上部層が、実は沸騰水型のシステムの全容がわかっていない。だから、原子炉格納建屋の方だけをみていて、タービン建屋は一応安全という根拠のない判断をした。だから、安易なケーブル作業に入った、という見方のありうるが。)

原子力安全・保安院の西山審議官は、状況を把握し、情報を得ているが、都合の悪い状況、情報は隠しているのである。(もし、システムの全容を理解していないのなら、前線広報官としては失格である。)


レオンロザ