「経済学者集団のペテン」と題して、ほとんど全ての経済学者がなぜインフレを讃美し、デフレを拒絶するのか、の理由が端的に紹介されている。心に青雲リンクより。

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さて、もうひと方、経済学者を批判している方を紹介しよう。
増田悦佐氏である。これも氏の新著『世界は世紀末という大転換をむかえるそして2014年、日本経済が甦る』(ビジネス社刊)から引用する。
日下公人氏より論理的に説かれている。

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 インフレ繁栄論者は、社会全体に戦争繁栄論者よりはるかに太く、深く根を張っている。理由の一端は、皮肉なことに経済学という学術分野の認知度の高まりだろう。経済学者という職能集団がほとんど例外なく「インフレ=繁栄、デフレ=衰退」という、歴史的にも論理的にも検証されたことにない「理論」を金科玉条のようにかつぎ回っている。
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これはもう、ほかの論点では、ありとあらゆる主張がぶつかり合っている印象のある経済学者の世界で、「インフレは多少弊害があったとしても受け入れてやっていける経済環境だが、デフレだけは何がなんでも阻止しなければならない」という点では、不気味なほど意見が一致している。

 では、なぜ経済学者という職能集団全体が「インフレ讃美、デフレ排撃」にこり固まっているのだろうか。これは、経済学者がいったい何を生産して飯を食っているのかを考えれば、かんたんに理解できることだ。
 経済学者の主要生産物は2つあって、経済学の論文と後進の経済学者の育成だ。よっぽど影響力の大きな論文を書ける一握りの優秀な学者をのぞけば、職能集団としての勢力拡大に圧倒的に大きな意味を持つのは、後進の経済学者を育てることのほうだ。

 それでは、経済学者がせっせと生産する後進経済学者の主要な納入先は、いったいどこだろうか。大学を中心とする教育研究機関以外で専門の経済学者を雇う余裕のある組織というと、国や大きな地方自治体、金融機関、一流企業といったところに限られる。

 こうして並べて見ると、いつでも、いくらでも、何回でもカネを借りることができるので、インフレで借金の元本が目減りすればするほど得をする組織ばかりだということにお気づきになるだろう。

 そう職能集団としての経済学者業の繁栄を図るのであれば、当然「インフレ讃美・デフレ排撃」にこり固まらざるをえないのだ。
 
 だが、日本経済を例に取れば、個人家計と中小企業の大半は借金より貯蓄のほうが多い。インフレが続くと、貸してあるカネの価値が目減りするので損な立場なのだ。この点で、経済学者の利害と、いつでも、いくらでも、何回でもカネを借りることができるわけではない一般大衆の利害は、はっきり対立している。

 現在職業として経済学をやっている人たちの中に、インフレは借金している連中に得で、カネを貸している連中に損だから、国や大企業や大富豪に有利で、中小企業や国民一般に不利な経済環境なのだという、分かりきった真実をきちんと伝えようとする人はめったにいない。

 ほんとうに残念なことだが、たとえ現在雇ってもらってはいなくても、将来やとってくれる可能性のある組織に有利なことを言い、未来永劫にわたって雇ってくれることはない連中には、平然とウソをつきつづけてもいいという、ご立派な職業倫理をお持ちの方々ばかりなのだろう。

 経済学者達は、自分たちの仕事を守るために「インフレ讃美・デフレ批判」で一枚岩となっている。現代社会では、経済学界ほど強力な職能集団がインフレ讃美派ばかりだとすれば、インフレがいかに庶民にとって不利な経済状態かという真実は、闇に葬られたままで、金持ちはますます富み栄え、貧乏人はますます困窮するという構図が永遠に続くのだろうか。

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増田氏は「そこまで絶望する必要はない」と続けていくが、先を読みたい方はどうぞ本書を買って読んでください。
ここはとりあえず、経済学者なる職能集団のタチの悪さだけを紹介してみた。
目下、安倍晋三と黒田東彦、ならびに財務省官僚どもがグルになって、インフレを2%にして、経済繁栄を取り戻すんだという大ウソをこいている。
それで庶民の所得も増えていくと。そうなるわけがない。

円安、インフレ、消費増税、さらにはTPP締結で先行きこれ以上ないほど暗い経済環境が待っているのに…。
アメリカも、ユーロも、ロシアも、そして支那も、やがては韓国までが日本のカネを目当てに、脅したりすかしたりしてくるにちがいなく、せっかくわれわれが働いても、ゴロツキと怠け者どもにみんな奪われる運命である。

増田悦佐氏は経済学者なる職能集団だけに的をしぼっているが、なんのことはない、大学に席を置く教授どものほとんどがこれと同じである。後進の研究者を育てて、自分らの職能集団の利権を維持することのみ。

(以上)




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