心に青雲リンクより転載します。
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 日下公人氏の新著『日本と世界はこうなる 2014年~』(WAC刊)のまえがきに面白い話があった。日本のマンガはアメリカの書店では「グラフィック・ノベル」(絵つき小説)に分類されているそうだ。
 で、日下氏によると、経済学の始祖たちが書いた古典になった本は、経済評論や社会評論は「もし目に浮かぶような状況描写をつけて書けばグラフィック・ノベルと同じになる」から読みやすかった、と言う。

 ところが。
 「後世、大学教授になりたいと思ったエコノミストたちは、ノベルを理論とか法則とかモデルとかに言い換えてまんまと教授になった。学生たちがそれを見破ると、学生が苦手な数学と結婚して数量経済学とかになって延命した。
 そして、ノーベル経済学賞をつくって箔をつけた。それも限界にきたから、これからは本来の姿に戻ってノベル経済学か随筆経済学かマンガ経済学に戻ると思う。
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さらに、日本の学者、評論家、言論人、歴史家、マスコミにはそんな人(劣等感が強い人)が多くて、その人たちは情報生産をせず、情報のブローカーばかりしているから、知らず知らずのうちにそんな劣等感がわが身に侵入するのである」
 とも語っている。

 日下氏流の辛口な批評スタイルで語っているけれど、日本の学者、評論家、言論人、歴史家、マスゴミ記者の質の悪さに関してはもうとっくに底は割れている。
 私は大学時代、全共闘世代だった。ほとんど政治活動はしなかったが、大学を改革したいとは思ったものだ。
 どこの大学もそうだろうが、学生たちは入学して絶望したのだ。あまりに授業の中味がなく、教授どもの質が悪いことに驚いたからだった。

 そして学生たちが提起し、問う中味、すなわち学問の府たる大学の復権にはまったく応える力がなかった。保身のみ。問題を解決できる能力のないことにあきれかえった。
 それ以来、大学に巣食うバカどもを心底軽蔑してきた。
 だからまずもって、経済学だの社会学だので、奴らが何かまともなことが言えるわけがない、が、固い信念になった。

 私は日下氏のように、経済学なんかマンガレベルに面白く説けばいいんだというようないわば見くびり方はしたくない。本物の経済学が確立してほしいと願っている。

 さて、もうひと方、経済学者を批判している方を紹介しよう。
 増田悦佐氏である。これも氏の新著『世界は世紀末という大転換をむかえるそして2014年、日本経済が甦る』(ビジネス社刊)から引用する。
 
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 インフレ繁栄論者は、社会全体に戦争繁栄論者よりはるかに太く、深く根を張っている。理由の一端は、皮肉なことに経済学という学術分野の認知度の高まりだろう。経済学者という職能集団がほとんど例外なく「インフレ=繁栄、デフレ=衰退」という、歴史的にも論理的にも検証されたことにない「理論」を金科玉条のようにかつぎ回っている。

 これはもう、ほかの論点では、ありとあらゆる主張がぶつかり合っている印象のある経済学者の世界で、「インフレは多少弊害があったとしても受け入れてやっていける経済環境だが、デフレだけは何がなんでも阻止しなければならない」という点では、不気味なほど意見が一致している。

 では、なぜ経済学者という職能集団全体が「インフレ讃美、デフレ排撃」にこり固まっているのだろうか。これは、経済学者がいったい何を生産して飯を食っているのかを考えれば、かんたんに理解できることだ。
 経済学者の主要生産物は2つあって、経済学の論文と後進の経済学者の育成だ。よっぽど影響力の大きな論文を書ける一握りの優秀な学者をのぞけば、職能集団としての勢力拡大に圧倒的に大きな意味を持つのは、後進の経済学者を育てることのほうだ。

 それでは、経済学者がせっせと生産する後進経済学者の主要な納入先は、いったいどこだろうか。大学を中心とする教育研究機関以外で専門の経済学者を雇う余裕のある組織というと、国や大きな地方自治体、金融機関、一流企業といったところに限られる。

 こうして並べて見ると、いつでも、いくらでも、何回でもカネを借りることができるので、インフレで借金の元本が目減りすればするほど得をする組織ばかりだということにお気づきになるだろう。

 そう職能集団としての経済学者業の繁栄を図るのであれば、当然「インフレ讃美・デフレ排撃」にこり固まらざるをえないのだ。
 
 だが、日本経済を例に取れば、個人家計と中小企業の大半は借金より貯蓄のほうが多い。インフレが続くと、貸してあるカネの価値が目減りするので損な立場なのだ。この点で、経済学者の利害と、いつでも、いくらでも、何回でもカネを借りることができるわけではない一般大衆の利害は、はっきり
対立している。

 現在職業として経済学をやっている人たちの中に、インフレは借金している連中に得で、カネを貸している連中に損だから、国や大企業や大富豪に有利で、中小企業や国民一般に不利な経済環境なのだという、分かりきった真実をきちんと伝えようとする人はめったにいない。

 ほんとうに残念なことだが、たとえ現在雇ってもらってはいなくても、将来屋とってくれる可能性のある組織に有利なことを言い、未来永劫にわたって雇ってくれることはない連中には、平然とウソをつきつづけてもいいという、ご立派な職業倫理をお持ちの方形ばかりなのだろう。

 経済学者達は、自分たちの仕事を守るために「インフレ讃美・デフレ批判」で一枚岩となっている。現代社会では、経済学界ほど強力な職能集団がインフレ讃美派ばかりだとすれば、インフレがいかに庶民にとって不利な経済状態かという真実は、闇に葬られたままで、金持ちはますます富み栄え、貧乏人はますます困窮するという構図が永遠に続くのだろうか。

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 目下、安倍晋三と黒田東彦、ならびに財務省官僚どもがグルになって、インフレを2%にして、経済繁栄を取り戻すんだという大ウソをこいている。
 それで庶民の所得も増えていくと。そうなるわけがない。

 円安、インフレ、消費増税、さらにはTPP締結で先行きこれ以上ないほど暗い経済環境が待っているのに…。
 アメリカも、ユーロも、ロシアも、そして支那も、やがては韓国までが日本のカネを目当てに、脅したりすかしたりしてくるにちがいなく、せっかくわれわれが働いても、ゴロツキと怠け者どもにみんな奪われる運命である。

 増田悦佐氏は経済学者なる職能集団だけに的をしぼっているが、なんのことはない、大学に席を置く教授どものほとんどがこれと同じである。後進の研究者を育てて、自分らの職能集団の利権を維持することのみ。
 もし私が大学教授になっていたらと思うとゾッとする。道を謝ったと後悔したことだろう。
 まだしも娼婦のほうが裏稼業と認識している分、潔いじゃないか。大学教授はイカサマをやりながら、偉そうにしている分、最低である。
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以上です。



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