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働き方改革、業務の効率化など世間で騒がれる中、多くの会社では上層部が生産性を高めるよう部下に指示をするだけで、あとは現場に丸投げとなっているパターンがよくあります。生産性向上のためには現場への指示だけではうまくいくことはまずありません。
現状を把握し、生産性を高めるのに必要なことを具体的に検討したうえで適切な指示、管理がなされることが不可欠です。またひとつの部門だけにとどまらず会社全体で工数の削減を考えてこそ生産性の向上が図れ大きな効果が期待できます。

■日本の生産性は低い?
日本人の労働生産性が低いといわれている理由のひとつに、高度経済成長を支えてきた長時間労働が当たり前という文化が根付いている説があります。人事評価としても長時間の残業をすることこそが、会社への誠実な働き方とみなされる傾向があったのも事実。報酬の査定をも左右していたと言っても過言ではないでしょう。そう、会社全体ではなく、一人当たりの労働時間こそが結果を出すという考え方が非常に強かったのです。
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しかしこの評価方法ではさまざまな事情をもった人材が、個々に応じた働き方によって相応の評価を受けることは難しくなります。また、高いスキルによって就業時間内に業務を完了させ定時で帰ることが「仕事へ取組む意欲が低い」とすらみなされるケースも。長時間労働をプラスに考える価値観や、個々の働き方の違いで正当な評価につながらないという企業は少なくないと思われます。評価基準や手順が確立すれば、労働時間と生産性のギャップを埋めることは可能でしょう。

■生産性を上げるためにするべきこと
利益を追求するために本気で生産性を上げるには、第一に全社員一丸となって取り組むことです。そのためにはすべての業務と個々の能力を可視化しましょう。具体的には、業務を数値化してみたり、細かな業務を作業フローとして文字で書き起こしたりすることです。そのうえで、担当者1人が業務を抱え込み、パンクしてしまうようなことが起こらないように情報や課題の共有、業務の切り分け、連携できる下地づくりも進めていきましょう。

現場に期待して丸投げしてしまうようでは生産性向上はおろか、上からの負荷が大きくなったと感じた現場ではミスやロスが多発するようになる可能性もあります。作業の共有化や連携がとれるようになったら、会社の仕組みとして「テレワーク」「ツールの導入」「ペーパーレス」を進めると良いでしょう。テレワークは、介護、子育て、病気の療養など事情に合わせて隔週や週一日に留めるところから。このあたりは、勤怠管理や作業管理として総務担当者の介入も必要です。

ツールの導入は、テレワーク用に遠隔チャットツールや、共有化できる外部サービスの管理ツールを会社に定着させることで円滑な業務を目指します。会社業務で大きな工数が発生している部分を洗い出してみましょう。大きく作業効率を向上させてくれるツールがあるかもしれません。例えばマニュアル制作。非常に時間がかかる作業ですが、「Dojo(ドージョー)」という専用ツールを使うことで大幅な時間の削減が可能です。

ペーパーレスは、紙の資料を多く取り扱う部署から積極的に導入しましょう。給与明細の電子化、契約書などデータで管理することにより、印刷・コピー・郵送という手間がなくなります。外部サービス導入、社内体制の見直しは同時並行で進め、メンバーそれぞれの現状に応じたステップで、生産性の向上を図りましょう。

■生産性向上にはフォロー体制の見直し・意識改革を
ひとつ前の章では、生産性向上につなげる具体策を挙げました。しかし、便利なツールの導入や新しい取り組みを進めるだけでは成功しません。同時に、社員同士の課題への理解+改善方法への理解が必要です。定期的なミーティングで問題点、改善策などを検討し、仕事環境をよくするために意見を取り入れて微調整していきましょう。

着地点は、すべての社員にとって多様な働き方ができるようなフォロー体制をつくることです。時間や手間がかかることは当たり前とし、面倒くさがらずに変えていく意識が全員に必要です。

■会社全体の取り組みで生産性向上を!
生産性向上への取り組みはあくまでも会社全体で取り組むことからスタートします。現場に丸投げするなどもってのほかです。全社で取り組んだ結果、多くの課題が見えてくるでしょう。しかし放置していては、いずれ社員にしわ寄せがいき、人材の確保やスキルレベルに問題を与える可能性があります。個々の状況や意見、業務をまとめて生産性向上につなげましょう。




長曾我部幸隆