yahooニュース リンク より、以下転載
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広瀬隆「なぜ人類は二酸化炭素を悪者扱いするようになったか?」

 前回で「CO2による気温上昇論」の明白な間違いを実証したが、IPCC集団が、明らかに間違った主張を取り下げない理由を説明する。あれだけ大騒ぎした以上、「CO2による気温上昇論」が嘘だと知られては立つ瀬がないので、「温暖化」ではなく、山火事や台風、竜巻などの自然現象を一緒くたにまとめて「異常気象が広がっている」という情緒論で、自然の脅威として煽(あお)れば、大衆なんてすぐにだませるという戦略に切り換えたところ、共犯者のマスメディアがそれに乗ったのである。
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【グラフ】地球の気温が上昇しているように見せるため調整されていた温度データがこちらリンク

 そこで昨年末12月15日に採択された現在の「パリ協定」の運用ルールでは、従来の「ホッケースティックの図」で主張していたような20世紀に入ってからの気温上昇ではなく、「産業革命以後の1800年代の気温と、現在の気温」を比較して、気温上昇を2度未満におさえることを目標にする、と決めたのだ。なぜかって? 人類が産業革命によって石炭を燃やしてCO2を出し始めた時代に戻らないと、地球の気温上昇を主張できなくなったからである。ところが笑止、その産業革命時代にはCO2放出量が現在の1億分の1程度の微々たるものだから、石炭のCO2によって気温上昇が始まったという科学的根拠になるはずがない。さらに人類が石炭を使い始めた産業革命の前、つまり1600年頃から地球の温暖化が始まっていて、世界中の氷河の融解もスタートしていたことを、ありとあらゆる自然界のデータが示していた。かくして「1900年代の20世紀、しかも後半になって、工業界でCO2の放出量が急増したことと、地球の温度変化は無関係である」ことも科学的に明白であった。

 こうなると、なぜ人類はCO2を悪者扱いするようになったか、というIPCC説の起源を知りたくなるはずだ。誰がこの詐欺を仕組んだか? アメリカの原子力産業は、1979年にスリーマイル島原発事故を起こす前、1976年にGE(ゼネラル・エレクトリック)のトップエンジニアが原発の大事故の危険性を訴えて辞職し、反原発運動をスタートしていたので、アメリカ政府の原子力委員会傘下のオークリッジ国立研究所の前所長だったアルヴィン・ワインバーグが、原発推進にとって起死回生の策を探し始めた。

 ちょうど同年、スクリップス海洋研究所のキーリングらが、ハワイなどにおいてCO2が漸増している測定値を発表したので、ワインバーグがこれに飛びつき、地球の気候変動の要因のうち、複雑すぎて科学的に計算できるはずがない温暖化現象だけを取り出して誇大に喧伝すれば、原子力の危険性を忘れさせることが可能だと気づいて、原発推進に利用し始めたのが、ことの起源であった。つまり「CO2温暖化論」を原子力産業の手先として育てあげ、無理を通して道理を引っ込ませようとしたのが動機だったので、今になってボロボロと大嘘が暴かれているのだ。

 IPCCがCO2を悪者にした結果、最近「低炭素社会」という言葉を使うアホが増えている。植物は炭酸ガス(CO2)を吸収して炭水化物の糖分を合成し、水を分解しながら酸素を大気中に供給してくれ、動物がその酸素を吸って生きているって、中学で習わなかった? 炭素からエネルギーを得ることによって貴い生命をこの世に授かった生物である人間が、台所のガスコンロで炭素を燃やして料理しながら、生命の素である炭素を自ら否定するような言葉を使うことは、間違ってる!

つづく



山上勝義