歴史の世界を綴る より抜粋です
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樹上生活をしていた祖先は今日のオランウータンと同様、果物を食べて生活をしていたと思われるが、果物は木の先端部分の細くたわみやすい枝になることが多いため、体を支えるための何らかの策が必要になったと考えられる。二足歩行をしながらバランスを取るために2本の腕を使う「手を使った二足歩行」は、このような枝の上を移動するのに役立ったであろう。

Cromptonらは観察したオランウータンの動き約3000例を分析し、非常に細い枝の上にいるときは手を使って二足歩行をすることが多いことを発見した。オランウータンが二足歩行をしているときは、足の親指を使って複数の枝をつかむという傾向も認められた。

中程度の太さの枝上では、オランウータンは体重を支えるために腕を使うことが多く、ぶら下がるという動きを採り入れて移動スタイルを変化させていた。また、太い枝を渡るときに限り、四つ足で歩行する傾向があることも分かった。

このように、手を補助的に使用する二足歩行はおそらく、樹上生活をしていたわれわれの祖先が細い枝の上を思いきって移動するときに複数の利点があったのではないかと考えられる。二足歩行によって足の親指で一度にたくさんの枝をつかむことができ、体の重心を効果的に分散させることもできる。同時に、長い片腕もしくは両腕が自由になるため果物を取ったり体を支えたりすることもできたのであろう。

オランウータンが曲がった枝の上に立つときに、足を真っ直ぐに保っていると著者らは報告している。足を真っ直ぐにすることの正確な利点は明らかではないが、ヒトが弾力のある地面を走るとき、体重のかかる足を比較的真っ直ぐに保っていることから、これはおそらくエネルギーに関連した利点があるのではないかと考えられる。

「今回の結果から二足歩行は、最も美味しい果物がなる非常に細い枝の上を移動するときや、木の間を渡っていくときにより遠くまで到達できるよう、使われていたと考えられる」とThorpeは述べている。

出典:オランウータンに学ぶ:二足歩行の起源が樹上であった可能性(PDF)/2007
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(抜粋おわり)



孫市
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