yahooニュース リンク より、以下転載 続き
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■感染リスクが高い、働き方や暮らし方
──発熱者の属性からどのようなことが分かったのでしょうか。

いろいろなデータが出ていますが、中でも下の図のような職業・職種別のグループ分けの結果が綺麗に出ました。

その県の発熱者が一番多い(リスクが高い)順と、それぞれの職業ごとの発熱割合を追ってみると、グループ間で大きな違いが見られます。まず大事なのはグループ5の3密や社会的距離を取ることができるグループです。専業主婦などです。家にいることができる人たちは、地域全体の発熱リスクが上がっていっても、横ばいのまま。

つまり、特に緊急事態宣言下にあるような状況では、「不要不急の外出を避けること」、「家にいること」が、感染リスクを下げ、社会を守ることに重要であることがデータからも示されました。テレワークを導入できた人達も今後このグループに入るでしょう。

一方で、他の職種と比べて人と接触する頻度が高いグループ1「長時間の接客を伴う対人サービス業や、外回りの営業職」は高い割合でリスクが上昇しています。

東京の感染者の多い地域に絞って検討すると、こうした職種の人々の発熱割合は全国平均の5倍近くなっています。より高いリスクに晒されている職種をリスクから守り、社会全体に感染を広げないようにする対策を行わなければ、感染爆発を抑えることは難しいといえます。

さらに、グーグルのスマホのログを使った人流データを見ると、飲食店を含む娯楽施設、生活必需品の薬局・スーパー、公園、公共交通機関、自宅、職場などの場エリア別の活動量がわかります。

3月の日本はどうかというと交通量は減っていますが、飲食を含む娯楽施設への外出はあまり減っていません。休日の活動量は全体的に下がっているのですが、平日の活動はそれほど減少していなかった。特に娯楽施設の利用は、木金にかけて上がっている。多くの企業関係者に状況を聞くと、3月の時点では、仕事の会食にそれほど制限はかかっていませんでした。

こうした穴が空いた状態での対策とならないように、日々データで実態を把握する必要があります。現在では、yahooやドコモのデータを活用しながら、日々の活動実態の把握が行われています。データを多角的に組み合わせて、対策の実施状況と効果を確認し続けることが重要です。

──緊急事態宣言は5月6日までですが、その後はどうなるのでしょうか。ロックダウンは経済へのダメージが深刻です。

ワクチンができるのは早くて1年から1年半後と考えられています。恐ろしいのは、日本がオーバーシュートして医療崩壊となっても、それで終わりではないということです。その後も何度も第3波、第4波が到来し、医療と経済が打撃を受けつづけることです。

■世界恐慌以来の経済危機
あれだけ大きな被害を受けたイタリアでは、次の波の徴候が始まり、ロックダウンを3週間延長しました。日本はいま第2波で危機的な状況ですが、その先は長いのです。世界恐慌以来の最悪の経済危機といわれています。

仕事の中で、3密を避け社会的距離をとることが難しい業種は、特に大きな影響に晒されてしまいます。例えば飲食業。日本の食は世界で高く評価され、多くの訪日観光客が食を目当てにやってきていますし、日本の食文化は、国の宝として守るべきだと思います。しかしながらこうした業種が、感染リスクをコントロールできない状況で営業を続け、感染爆発を起こしてしまうと彼ら自身も再開の目処が立たなくなり、全産業が大きな影響をうける状況になってしまいます。これは海外の事例をみれば明らかです。

今回の調査で働き方や過ごし方によって感染症に対するリスクが大きく違うことがわかりました。リスクに対してすごく脆弱な働き方は、ただちに対策が必要です。

長期戦が予想される新型コロナウイルスとの対峙においては、国は休業補償などのサポートを行うことで従業者と顧客の健康を守り、休業期間中に新しい営業の形を考えることが1つの方法だと考えています。また、多くの業種では当面の間、今までと同じ業態で仕事を行うことは難しくなります。

それぞれの産業が「感染症に対応しながらどう働くのか」をデザインする必要があります。それこそ「リモートワークはできない」ではなくて、リモートワーク以外は働く許可が出ない、というレベルで考える必要があります。

緊急事態宣言に基づいた対策により、今後感染者数を抑制できたとしても、油断すればすぐに感染拡大に至ります。中国も全く警戒を緩めていませんし、小康状態に入っていたシンガポールもセミロックダウン状況に入りました。感染症に対応した働き方や過ごし方をデザインしたうえで、さまざまなデータやアプローチを組み合わせて動向を見ながら、社会活動の取り戻し方や広げ方を考えていかなくてはなりません。緊急事態宣言の期間は、各産業がどう立ち上がるかを考える重要な時期でもあるのです。
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